皆さんは音楽をする上で
音というものをどう捉えていますか?
「音楽とは、心で感じるものだ。」
「細かい理屈は不要。」
そう思う人も多いでしょう。
今回は、技術者向けの記事となり、
演奏する上では必要のない内容かもしれません。
ですが、DTMerやエンジニアを目指すなら
役立つ知識もありますし、知っておくべきです。
「そもそも音とは何か?」
そんな切り口から今回は解説していきます。
理屈はどうでもいいと思っているあなたも
目を通してみてください。
音とは?
そもそも音とは何か?
といったところからお話していきましょう。
「音」とは「振動」です。
振動が空気などのあらゆるものを伝い、耳に届きます。
昔に理科の授業で聞いた記憶がありますよね。
音の三要素
世の中には、様々な音があり、
私達は音の違いを聞き分けることができます。
では、何を持って音の違いに気付いているのでしょうか。
答えは、
「大きさ」、「高さ」、「音色」
の三要素で違いを判断しています。
それぞれについて、詳しく説明します。
音の大きさ
音の大きさとは「音圧」のことです。
音楽をしているとよく耳にする言葉ですよね。
音楽をする上で単位は「db(デシベル)」を使うことが普通です。
ミキサーにはたくさんの数字が書かれていますが、
あれもdb(デシベル)が使われています。
数値が大きくなるほど大きな音となります。
db(デシベル)の値を見れば、
大体の音の大きさが掴むことができるようになります。
簡単にですが紹介しておきます。
40〜60db:普通の会話程度
80〜100db:電車の中程度
120db:ライブハウス程度
音の高さ
音の高さとは、「1秒間に空気が振動する回数」です。
回数が多くなればなるほど、音は高くなります。
単位は「Hz(ヘルツ)」を使います。
人間は20Hzから2万Hz(20KHz)の音が聞こえると言われています。
世の中の音響機器はそれに合わせ、作られています。
ちなみに音楽では、
440HzのA(ラ)の音が基準とされています。
↓以下で説明しています。
音の音色
最後にもうひとつ、
「音色」についてです。
例えば、ピアノの音とバイオリンの音では、
同じ大きさ、高さであっても
全く違う音に聞こえますよね。
これは「倍音」よるものです。
「倍音」という言葉、
聞いたことありますよね?
少し難しくなりますが
倍音とは、「周波数の整数倍の振動」のことを指します。
簡単に言うと、
ドの音を1音鳴らした時、当然ドの音が聞こえます。
しかし、実は他の音も混ざっているのです。
440Hzの音があったとすれば、
倍の880Hzの音が倍音ということです。
2倍だけではなく、同様に3倍、4倍…..もあります。
それらが複雑に組み合わさって
1つの音ができています。
ちなみに、倍音が多くなると明るい音、
少なくなると暗い音に聞こえます。
「で、何に役立つの?」
といった声も聞こえてきそうですので、
簡単に紹介しておきます。
まず、DTMerの場合は必ず必要になりますよね。
基本的にミックス、マスタリングなんかは、
自分で行うことが多いと思います。
1曲を完成させるまでに、
今回説明した知識を使う場面は多くありますよね。
EQを使うなら、周波数に対する知識が必要ですし、
ミックス、マスタリングに関しても同様のことが言えると思います。
アナログシンセを使うのであれば、
倍音、周波数に関することをイメージしながら音を作ります。
理屈抜きに感覚的にも作れますが、
完成形の音の波形をイメージしながら
音作りをした方が、イメージにより近い音に、
そして早く完成します。
また、防音に関して悩んだことはありませんか?
部屋の防音をするには、
今回説明した知識だけでは足りないですが、
基礎として、当然必要な知識になります。
防音に関しては、また折に触れ、記事を書きますね。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
なるべく簡単に、必要な知識の基礎だけを説明したつもりです。
プラグインを使いこなす為や
いいミックスをする為など、したいことによって、
それぞれに深い知識が必要です。
必要と感じた時に、調べるのが一番でしょう。