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DIYで防音室自作

【DIYで防音室自作!】材料の選定について。レコーディング用、練習用のボーカルブースを自作!賃貸マンションに録音環境を!

投稿日:2020年12月30日 更新日:

↓制作風景はこちらから

(撮影してもらいました)

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防音と材料

自作した防音室に

一定の防音効果を期待するためには

設計や構造はもちろんですが、

材料の選定が非常に重要です。

 

防音効果があるとされる材料は

多岐に渡りますが

材料それぞれにそれぞれの特性があり、

適材適所となるよう

配置、設置する必要があります。

 

『防音』とは、

『遮音』、『吸音』、『制振』などを

まとめたものをいいます。

これらをうまく組み合わせて、

初めて効果のある防音ができます。

 

材料と規格

板材や柱材などの材料には、

それぞれ規格が存在します。

 

規格を考慮しながら設計をすることで

無駄なく材料を使うことができ、

最終的に制作コストを

抑えることができます。

 

世界的な標準規格は、

『メートル法(m)』ですが

日本では『尺貫法』という独自の規格が

用いられていることが多いです。

建築現場では、

今でも普通に使われている単位です。

 

尺貫法とは長さや大きさなどを

『尺』『寸』などの

日本の昔の単位を用いて表す規格です。

不動産の販売図面に書いてある

『畳・帖』『坪』なんかも

この規格の単位です。

 

材料(特に木材)は、

この『尺貫法』を基準とする大きさで

製造・販売されていることが多いです。

 

例えば『合板』

1820×910の大きさが基本ですが、

この中途半端なサイズは

尺貫法が影響しています。

 

1尺は303mmなので

1820×9103尺×6尺であり、

『サブロク板』とも呼ばれます。

 

そのほか壁中に入れる

吸音材(断熱材)なんかも

尺貫法に対応する大きさで

作られていますね。

 

設計をする際に尺貫法で設計をすれば、

材料のロスは少なくすみます。

 

■2×4材について

昨今DIYで人気のある

2×4(ツーバイフォー)材は

『インチ』と『フィート』

の単位で統一されています。

 

1インチは2.54cm、

1フィートは30.48cmです。

 

材料の無駄が少なくすむ尺貫法ですが、

大きなデメリットが存在します。

それは、空間が『狭くなる』ことです。

 

尺貫法は昔に作られた規格、単位です。

昔の日本人の身長や体型に

合うようにつくられていますので

現代人にとっては

どうしても狭く感じてしまいます。

 

自作する防音室の用途や

使用する方の身長等を考慮して

設計をする必要があります。

 

それでは防音室を自作するに当たって

材料を順に見ていましょう。

どれもホームセンターで

簡単に手に入ります。

 

構造材(柱材)

柱として利用する材料から紹介します。

防音室の骨組みを作る材料です。

 

今回私は、

45mm角の荒材(米松垂木)を

使用しました。

 

荒材

写真はプレーナー仕上といって

表面が滑らかになっていますが

荒材とは、

カンナ掛けがされておらず、

表面が粗く、

ザラザラした木材のことを言います。

 

トゲやささくれがあるので

壁の内側や手で触らないところに使います。

 

住宅では屋根の骨組み(垂木)や床下など

主に下地として使われています。

表面加工をしていないため

安価なものが多く、DIYでは重宝します。

 

SPF材(2×4材)

DIYにおいては、最もメジャーな木材です。

2×4材(ツーバイフォー材)

とも呼ばれます。

 

表面が滑らかでツルツルしており、

価格も安価です。

材質が柔らかいので加工も容易にできます。

 

SPF材のサイズは

規格により統一されています。

断面の大きさは2×4材で、

38mm×89mmです。

 

長さに関しても

フィート(f)で統一されています。

6フィートで約1820mm、

8フィートで約2440mm。

 

設計する際は注意しましょう。

 

構造材(板材)

次に壁や床に貼る板材を紹介します。

自作の防音室でよく使われている材料は

木材系か石膏ボードかの

どちらかが大半です。

 

板材は音の振動を伝えないよう

できるだけ重い方が

防音に対して効果的です。

 

木材系

まずは木材系から紹介します。

木材の良い点といえば、

加工が簡単であることです。

 

DIYにおいて、加工が簡単であることは

非常に重要です。

なかなか自宅で金属を

切断できる人はいないですからね。

 

DIYで使える木材系の材料は

・薄い板を何枚も貼り合わせたもの(合板)

・木のチップを固めたもの(MDFなど)

の2種類に大きく分類できます。

 

合板

木材系で壁に使える材料と聞いて

真っ先に思いつく材料は『合板』ですが

一口に合板といっても、

たくさんの種類があります。

 

・ラワン合板

・ランバーコア合板

・構造用合板

・コンパネ

などなどたくさんの種類がありますね。

 

それぞれ材質によって比重が違うため、

防音効果に差が発生します。

 

厚さは床材に使うなら12mm以上、

壁材に使うなら9mm以上が理想です。

 

MDF

MDFとは、

『Medium Density Fiberboard』の略です。

粉状の細かい木材チップが原料で

それらを合成樹脂等で固めたものです。

 

変形が少なく、品質が均一です。

 

『密度が高いため、防音に適している』

と言われがちですが、

MDFは規格によって

密度が大きく変わるため、

一概に防音に適しているとは言えません。

 

ホームセンターで手に入るMDFは

コスト優先で作られていることが多く、

期待した効果を発揮しない場合があります。

 

密度を指定して購入することも可能ですが

密度の指定ができる購入店も少なく、

一般人が購入することは難しいです。

 

またオーディオ向けのMDFも

販売されていますがコストが高いです。

 

また小口から水分を吸収しやすいため

湿度や水、結露等には特に注意が必要です。

 

施工時はネジがとまりにくく、

ネジをとめる際は

あらかじめ下穴をあけることが必要です。

 

パーティクルボード

パーティクル(パーチクル)ボードは

MDFよりも荒い木材のチップ(破片)を

接着剤と熱で固めたものです。

 

MDFと断面を見比べると

木材チップの詰まり方(密度)が違うことが

写真から比較できると思います。

 

MDFよりも強度がありますが反りやすく、

先端や角が割れやすいです。

 

OSB

OSBは『Oriented  Stand Boad』の略で

大きな木材の破片を同じ方向に並べて

固めたものになります。

比較的安価で見た目的にも特徴的です。

 

一般的な合板と比較して、

波を打ったような反りがあることが多く、

湿気や水分には弱いです。

 

石膏ボード

遮音効果に優れていると

いわれる石膏ボードです。

プラスターボード(PS)とも言います。

 

コスパに優れ、重量があり、

防音室のDIYでは定番の材料です。

 

施工性は木材の方がいいですが、

いくつかポイントを抑えれば

DIYでも十分に使用できます。

 

しかし非常に割れやすく、

ぶつけて欠けや割れが発生しないよう

運搬時は特に注意が必要です。

 

また廃棄する際は、

産業廃棄物扱いとなり、

普通に捨てれないだけでなく、

処分にお金がかかります。

 

せっかくつくった防音室を

すぐに解体することはないと思いますが

頭の片隅に置いておきましょう。

 

壁材は木材と石膏ボード、どちらを選ぶか

今回の私が自作した防音室は

木材を使用しました。

防音、コストの観点から考えると

石膏ボード使いたかったのですが

重さの関係、運搬の面で断念しました。

 

壁材として使用するなら

石膏ボードは理想的な材料ですが、

DIYにおいて問題となりやすいのは重量です。

 

一般的な住宅の床の積載荷重は

180kg/㎡以上となるように

設計されています。

制作前には重量も検討することが必要です。

 

壁材比重まとめ

防音室自作によく使用する

材料の比重をまとめました。

材料選定時の参考にしてください。

ラワン合板 0.6
シナランバーコア合板 0.4
ラワンランバーコア合板 0.4
針葉樹合板 0.6
MDF 0.35〜0.8
パーティクルボード 0.6〜0.7
OSB 0.6〜0.7
プラスターボード 0.9

※注意※

乾燥状態や使われている木材などにより、実測値は表の値に収まらない場合があります。

あくまでも参考としてご覧ください。

 

透過損失について

遮音材の遮音性は透過損失で表します。

透過損失とは、

入射音と透過音の差です。

<出典>
http://kentikushi-blog.tac-school.co.jp/archives/37415563.html

壁が音をどの程度通すか

ということになります。

 

透過損失が大きいほど

遮音性に優れた材料であると言えます。

遮音材を選ぶ場合は

あわせて確認しましょう。

 

以下はラワン合板とPSの透過損失です。

(単位:dB)

材料名
周波数(Hz)
125 250 500 1000 2000 4000
ラワン合板(6mm) 11 13 16 21 25 23
プラスターボード(9mm) 12 14 21 28 35 39

単層の壁では上記の通りとなりますが

二重壁構造とすれば遮音効果を

もっと持たせることができます。

 

防音材

次は防音材についてです。

大きく分類すると

・遮音材

・吸音材

・防振・制振材

の3種類となります。

 

それぞれ役割が違いますので

適材適所となるよう

配置することが大切です。

 

遮音材

遮音材は『音を跳ね返す』

目的で使用します。

 

音を跳ね返すことによって

防音室内に音を閉じ込め

外部に音が漏れないようにします。

 

壁や床に使用する

合板やプラスターボードも遮音材です。

 

防音室の制作では

より遮音効果を高めるために

遮音シートや鉛シートを重ねて使用します。

 

シートに金属が含まれている鉛シートの方が

遮音に対して効果的ですがコストが高く、

DIYでは遮音シートを

選択することが多いです。

 

遮音シート

遮音シートはゴムのような薄いシートです。

音を跳ね返す目的で使用します。

もちろん単体では

防音効果はほとんど期待できません。

 

防音室では写真のように

外側の壁と柱の間に挟み込み、

防音室外に音が漏れないように配置します。

 

厚みは1.2mmが多いです。

もちろん厚みのあるものの方が

遮音効果は増します。

 

 

鉛シート

DIYでは手の出しづらい鉛シートですが

遮音効果は遮音シートより

遥かに期待できます。

重量があり、

1人で貼り付けすることは難しいです。

(画像の鉛シートは32kgあります。)

 

一般的な住宅における防音室制作では、

床の耐荷重のことも

考慮しなければならないため

なかなか選択することができませんが

できることなら使いたい遮音材ですね。

 

 

吸音材

吸音材とは「音を小さくする」

働きがある材料のことをいいます。

 

音の振動を熱に変換することで、

音を小さくし、反響を抑えます。

 

基本的に遮音材とセットで使用します。

防音対策のほか、

残響時間の調整にも使われています。

 

防音室のDIYでは

・吸音材を壁中に入れ、防音をする

・壁表面に貼り付けて反響時間を調整する

大きく2つの目的で使用します。

 

グラスウール

<出典>
https://ja.wikipedia.org/wiki/グラスウール

比較的安価であるため、

防音室を自作するに当たって

よく使用されている材料です。

 

ガラスを繊維状に加工し、

それらを集めて綿のように加工しています。

断熱材として住宅の壁や天井、床に

よく使用されています。

 

吸湿性が高く、水濡れは厳禁です。

(住宅では透湿防水シートと併用し、

湿気対策を施します。)

 

繊維系の吸音材は、

壁の中で反響する音を

吸収するために使用します。

 

グラスウールは低音域から高音域まで、

幅広く吸音することができますが、

密度によってその吸音効果は変化します。

※密度は『k』で表します。

(16k・32k・48kなど)

<出典>
https://www.afgc.co.jp/knowledge/2017/04/04/8

密度の低いグラスウールは

低音域において吸音効果が低いことが

グラフから読み取れます。

 

高密度のグラスウールを選択すれば

吸音効果は高まりますが、

コストが増加します。

 

また施工する際は、

手袋、マスク、ゴーグルなどの

保護具の着用が推奨されています。

 

グラスウールは目に見えないほど

小さな繊維でできているため、

素手で触るとチクチクしますし、

吸い込む危険もあります。

 

とはいえ、きちんと対策をすれば

それほど危険な材料ではありませんので

ポイントを抑えて使用しましょう。

 

 

ロックウール

<出典>https://ja.wikipedia.org/wiki/ロックウール

ロックウールはその名の通り、

石(玄武岩など)が原料です。

グラスウールと同じく繊維系の吸音材です。

 

鉱物からできているため、

吸湿性はグラスウールの5分の1程度で

グラスウールと比較して湿度に強いです。

 

こちらも低音域から高音域まで

幅広く吸音することができます。

価格はグラスウールよりも高価です。

 

密度による吸音効果は以下の通りです。

(ロックウールはkg/m3での表示です。)

<出典>
http://inforent.dreamblog.jp/blog/116.html

ロックウールは低い密度でも

低音域の吸音率に

あまり変化は見られません。

 

グラスウールと比較して検討しましょう。

 

 

■グラスウールとロックウールの使い分け

低密度の材料では

中〜高音域に効果があるグラスウールと

中〜低音域に効果があるロックウール。

 

防音室を制作する場合は

どのように使い分け、

どちらを選択すればいいでしょうか。

 

大きな判断基準となるのは

「予算」の関係ではないでしょうか。

コストパフォーマンスの観点から見ると

グラスウールに軍配が上がります。

 

 

タイルカーペット

床に敷くカーペットですが

これにも一定の吸音効果があります。

 

価格やデザインで選んで問題ありません。

 

今回私は一般的なタイルカーペットを

選択しましたが、

より効果を期待したいなら

防音仕様となっているものを

購入するのも選択肢の1つです。

 

 

内装用吸音材

防音室内の反響を

調整するために使用します。

 

いい音響空間をつくるためには

本来、壁は平行に配置してはなりません。

 

コンサートーホールの壁は

複雑な形をしていることが多いですが、

これは反響や残響時間を

綿密に計算した結果です。

 

客席に最もいい音が届くように

設計されているわけです。

 

平行に壁を配置すると

平行に配置された壁同士で

音が跳ね返り続けます。

 

音が不明瞭で聞き取りづらいだけでなく、

不要な残響音が発生するため、

いい録音ができません。

 

そういった現象を解消するために

吸音材を壁表面に貼り付け、

反響や残響時間の調整が必要となります。

 

 

またウレタン系の吸音材は貼り付ける際、

一般的な接着剤ではうまく接着できません。

タッカーなどで貼り付ける必要があります。

 

 

防振・制振材

防振や制振については

材料で振動を防ぐというよりも

構造で振動を防いだ方が

効果は遥かに高いです。

 

床の防振対策については

『浮き床』という構造が定番であり、

振動対策には最適です。

 

『浮き床』は擬似的に床を浮かせ、

振動を階下に伝えにくくするものです。

 

メリットが大きい『浮き床』ですが

構造が複雑となり、

その分コストが高くなります。

 

ドラム等の使用を想定しているなら

対策は必須ですが、

ボーカルやギターの録音程度では

構造としての対策をせずとも

問題ないでしょう。

 

防音・制振マット

今回、私が制作した防音室は

ボーカル・ギターの録音が目的であったため

『防音・制振Dマット』というマットを

引くだけにとどめました。

 

 

ピアノやドラムの使用など

使用目的によっては

しっかりとした防振対策が必要です。

 

さいごに

「構造はなんとなく理解できたけど

 材料に関してわからない点が多い。」

そんな声を多く頂きましたので

材料について取りまとめました。

お役に立てれば幸いです。

 

防音室のDIYにおいて

材料選びはもちろん重要ですが、

それ以上に設計段階での防音室の構造と

制作時における隙間のない施工が重要です。

 

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こんにちは、KYPです。
アレンジャーです。

最近、自室に防音室をつくりました。音楽グループ『Grape Record』で編曲を担当。個人的にはYouTuberにOP曲を提供したり、気まぐれにボカロ曲もつくっています。よろしくお願いします。


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