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床の構造
床に求める性能で最も大切なことは
防音室内で発生した振動を
建物に伝えないこと。
唯一部屋に接している
防音室底面からは、
音が振動として階下に伝わりやすく、
振動に対する防音対策が必須です。
本来であれば
床がどことも接しておらず、
水に浮いたような
構造になっていることが理想ですが、
実際にはほぼ不可能ですよね。
そのため一般的に防音室の床は
吸音材を防音室の床と
部屋の床の間に挟み、
縁を切る構造となっていることが多いです。
このような構造を『浮き床』といいます。
当初は浮き床にする予定で
設計していましたが、
最終的に重さの関係で
浮き床にはせず、
別の作り方をすることになりました。
作業開始!
まずは材料をカットしていきます。
丸ノコは持っていないので、
今回はジグソーを使いました。
作成した図面通りに
それぞれの材料を
必要な寸法にカットしていきます。
【米松 垂木】
45×45×985 2本
45×45×1255 3本
45×45×425 4本
【針葉樹合板】
910×985×12 2枚
985×435×12 2枚
【防音・制振Dマット】
910×910×3 2枚
910×435×3 2枚
75×435×3 1枚
75×910×3 1枚
本当はホームセンターの
『木材カットサービス』
を利用する予定でしたが、
コロナウイルスの影響で受付しておらず、
自分でカットする羽目になりました。
非常に大変で時間もかかるので、
自作される際はホームセンターで
カットしてもらうのがオススメです!
①骨組みをつくる
材料のカットが終わったら、
とりあえず並べてみます。
大きさのイメージができたところで、
それぞれをビスでとめていきます。
木材同士の接合はコースレッドを使います。
コースレッドとは木材用のビスです。
木工作ではお馴染みのビスですね。
割れを防止するため、
下穴をあけてからビスを打ち込んでいきます。
②底板を貼る
骨組みができたら、
次は12mmの針葉樹合板を貼っていきます。
綺麗に貼れる予定だったんですが、
カット時の寸法間違いにより、
継ぎ足すことになってしまいました。
底側になるので、
隙間をしっかり埋めれば問題ないはずです、、、
床には『防音・制振Dマット』を敷きました。
カッターで簡単に切れます。
※後々気付きましたが、表裏逆です。
この『防音・制振Dマット』ですが、
足音などの軽量衝撃音の軽減に
効果があるようです。
住宅では
フローリングの下に敷いて
使うものらしいです。
実は、、、
今回作成する防音室は
重量衝撃音に対する対策は
あまり取っていません。
主に歌とギターでの使用だからです。
重量衝撃音を対策するには
重さが必要になります。
使用用途に応じ、
ポイントを絞って防音することで
防音室を軽量化することができ、
コストも削減することができました。
③コーキングで隙間を埋める
材料のカットの失敗で
継ぎ目ができていたこともあり、
隙間をコーキングで埋めることにしました。
内側の見えないところですので
マスキングなしでコーキングしていきます。
隙間が埋まったら乾燥を待ちます。
1時間もすれば
指で触ってもベタベタしないと思いますが、
表面が乾燥しているだけで、
内部は乾燥していません。
気温によって時間は前後しますが、
しっかり時間を空けてから
次の作業をしましょう。
(コーキングのラベルに
硬化時間が書いてます。)
④吸音材を詰める
次は床に吸音材を詰めていきます。
吸音材はロックウールを使用しました。
隙間なく詰めていきます。
あまり押しつぶさない方がいいそうです。
袋入りのロックウールは
袋が防湿の役割を兼ねているので
袋を開けずそのまま使います。
文字が書いている方を内側にくるようにして、
ミミの部分をタッカーでとめていきます。
サイズが合わないところはカッターで切り、
切り口をテープで塞ぎます。
本来テープは気密テープを使いますが、
本防音室は屋内使用であり、
後日換気扇を設置する予定のため、
ガムテープで塞いでいます。
⑤天板を貼る
吸音材を敷き詰めたところで、
次は天板を貼ります。
(針葉樹合板12mm)
こちらもコースレッドでとめていきます。
再び継ぎ目をコーキングして隙間を埋め、
乾燥を待ちます。
⑥防音マットを貼る
再び『防音・制振Dマット』を使用します。
床のサイズに合わせてカットし、
タッカーを使ってとめました。
床はこれで完成!
あとは最後にタイルカーペットを敷くぐらいです。
次回は壁をつくっていきます。
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