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壁の構造
防音に効果的な壁の構造は、壁を二重壁とし、間に空気の層を設けることです。同じ厚さの壁でも、壁内部に空気の層があるかないかで、防音効果は大きく変化します。
音とは振動ですので、壁を分厚くしても振動は反対側の面に伝わってしまいます。(もちろん分厚く、重くなるほど反対側の面に伝わりにくくなります。)
最も効果的な方法は内側の壁と外側の壁の間に空気層を設けることです。音の振動を大きく抑え、防音することができます。
今回は45mmの空気層を設けました。空気層が空洞だと中で音が反響するため、吸音材を詰め、反響音を抑えます。
構造は内側から以下のようにしました。
・合板9mm
・吸音材(ロックウール)
・遮音シート
・合板9mm
外壁の制作
木材を必要なサイズにひたすらカットしていきます。柱となる木材は比較的簡単にカットできますが、合板のカットは大変でした。ジグソーでのカットですので真っ直ぐ切れるよう細心注意を払います。
①枠をつくる
床の時と同じように枠をつくっていきます。
木材を必要なサイズにカットし、ビスでとめていきます。接合部に隙間ができると天井をのせた時に隙間ができるので、隙間ができないように木材同士を接合します。
下穴を空けてからビスを打つと隙間なく接合できます。同じように4面分をつくります。
②壁を立ち上げる
壁の枠組ができたら、壁を立ち上げます。
一旦L字になるように枠同士をとめ、L字につないだ奥側の壁の木枠だけ、ビスで床と接合しました。
手前の壁の木枠は床とは接合せずに、後から乗せることにしました。先に全ての壁を床と接合してしまうと、奥側の壁を貼る際の作業スペースがありません。
壁を貼った後の防音室を1人で動かす自信がないため、L字に2分割して、完成してから床に乗せることにしました。
③遮音シートを貼る
奥側の木枠に遮音シートを貼っていきます。遮音シートは文字の書いている方を内側にして、外側からタッカーでとめていきます。タッカーとは、大きいホッチキスのようなものです。
遮音シート同士のつなぎ目は3cm以上重ねてとめます。
部屋と防音室との狭いスペースでの作業となり、作業効率が悪く、進めるのに時間がかかる上に非常に疲れました。
④外壁(合板)を貼る
遮音シートが貼れたら、外壁となる合板を貼ります。つなぎ目はコーキングで埋めました。
ここまで出来たら防音室を部屋の壁に寄せて、手前側を作業するつもりでしたが、誤って手前の壁と奥側の壁を繋いでしまいました。
仕方ないので奥側の外壁ができた時点で、部屋の壁に寄せることにしました。(びっくりするぐらい重かったです。)
⑤天井を乗せる
天井は別でつくってから防音室にのせることにしました。
天井の補強に木材を1本通しました。
合板に遮音シートを貼り付けてから防音室にのせ、ビスでとめます。防音室と天井の間のスペースが狭く、かなり苦労しました。
⑥戸枠を取り付け
手前の壁を取り付けする前に戸枠を取り付けしました。
2×4材をカットし、ビスで固定します。カットの誤差により、微妙に長さが足りなかったので、隙間は防振材を挟みました。後ほどコーキングで埋めます。
⑦手前の壁を作る
手前の壁を貼ります。先程と同じように、遮音シートを貼っていきます。
少しよれてしまいましたが、上から合板を貼れば密着する予定です。
つなぎ目からの音漏れが少しでも少なくなるように、つなぎ目や角の部分は巻き込んでとめます。
奥側の壁、天井は、狭いスペースでの作業で大変でしたが広くスペースを使える手前側は、非常に楽に効率よく作業が進みました。
合板を貼り外壁の完成です。
想定していたよりも隙間なく仕上がり、いい出来です。隙間は後ほど外側、内側ともにコーキングで埋めます。
内壁の制作
外壁が完成したら、次は内壁を制作していきます。主な作業は以下の通りです。
・吸音材を入れる
・合板の貼り付け
・コーキングで隙間を埋める
・電源等の配線をする
①壁内に吸音材を入れる
床の時と同様に、吸音材をタッカーで貼り付けます。
隙間なく、押し潰さぬ様に、気をつけて貼り付けします。
内壁を貼る前に、換気扇や配線関係も同時並行で進めます。
②内壁を貼る
吸音材が貼れたら天井から合板を固定します。固定する前に照明を取り付けておきます。
換気扇、コンセント等がない3つの面に合板を貼ります。
寸法に関して、設計図通りに制作していてもなかなか計画通りにぴったりとはいきません。
微妙な誤差を調整するため、この辺りからは、実際に測って板をカットします。
内壁と並行して、換気扇やコンセント等を取り付け内壁の完成です。
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