前回までの説明で
楽譜を読むために最低限必要な知識は
理解頂けたかと思います。
今回からはその理解した知識を使って
初見演奏ができるようになるために
必要なことについてお話しします。
結局のところ
数をこなしていくしか方法はないのですが
ここではポイントを絞って
なるべく最短で楽譜を読む能力を習得できるよう説明します。
↓過去回はこちら
絶対音感と相対音感
まずお話しておきたいことは
絶対音感と相対音感についてです。
絶対音感とは、音を聴いただけで、
その音の高さがわかるというものです。
相対音感とは、ある1つの音を基準に
他の音の高さがわかるというものです。
↓以前こちらの記事でも説明しています。
音楽といえば絶対音感、
と真っ先に頭に思い浮かべるかもしれませんが
楽譜を見ながら演奏する分には相対音感で十分です。
というのも、
楽譜を見て音の高さがわかることよりも
周りの音符との関係性を見て
リズムやメロディーを理解できる
ということの方が大切だからです。
絶対音感がないからといって
楽譜が読めないわけでありません。
初見演奏ができるためには?
第一回目の冒頭でもお話しましたが、
楽譜を見て初見演奏ができるためには
大きく2つのポイントがあります。
・楽譜を読む上で必要な知識をつけること
・楽譜上の音符の位置と鍵盤やフレットの位置をリンクさせること
この2つが必要なわけですね。
これまでの説明で
・楽譜を読む上で必要な知識
については最低限説明しました。
ここからは五線譜と鍵盤とをリンクさせる作業についてです。
五線譜と鍵盤をリンクさせる
楽譜だけじゃメロディがわからないけれど
ピアノやギターがあれば演奏ができる。
まずはそれを目指します。
ここではピアノでの練習を主体にお話します。
もちろんギタリストならギターで
練習して頂いても構いません。
ただし、
・同じ高さの音がフレット上に複数存在する。
・弦楽器のようにチューニングが不安定な楽器では、音そのものを覚えるのに不向き。
と上記の理由からあまりおすすめはしていません。
また、ピアノで練習すると
ト音記号、ヘ音記号ともに練習ができるので習得も早くなります。
さて、それでは実際に練習していきましょう。
五線譜と鍵盤の関係
楽譜を見て、初見演奏ができるためには、
楽譜上の音符が何の音かを瞬時に理解する必要があります。
楽譜を見て演奏する際は
楽譜を見る→どの高さの音かを読み取る→鍵盤を弾く
といったプロセスがあり、
最も時間のかかるプロセスは、
「どの高さの音かを読み取る」ところかと思います。
音の高さを探すのに
ドの位置を基準に探したり、
五線の高さを基準に探したりしていませんか。
音の高さを探している時間を
短縮するのに最も有効的な方法は、
音の高さを場所で覚えることです。
具体的に言うと、鍵盤での音の位置と
楽譜での音符の位置を記憶し、リンクさせます。
上の図のように
楽譜上でのそれぞれの音符と
鍵盤での音符の位置を覚えます。
実際に練習する際は、
楽譜を読みながらその都度、
鍵盤での場所を確認するようにしましょう。
要は、意識することが大切です。
楽譜が読めない大きな要因は
楽譜を見て瞬時に音の高さがわからない
ということが大きな要因の1つです。
楽譜を見る→瞬時に鍵盤を弾く
これができるようになれば
楽譜が読めるようになったも同然です。
練習曲【ト音記号】
練習用に楽譜を1つ用意しました。
先程の音符と鍵盤との位置を意識して読み、弾いてみましょう。
いかがでしょうか。
上の楽譜を演奏すると以下のようになります。
簡単だったでしょうか。
難しかったでしょうか。
こういったことの繰り返しで
楽譜が読めるようになっていきます。
練習曲【ヘ音記号】
ヘ音記号での練習もしておきましょう。
上の楽譜を演奏すると以下のようになります。
見慣れない分、ヘ音記号の方が難しく感じましたか。
慣れるとト音記号同じように理解できるでしょう。
さいごに
今回解説したことを突き詰めていけば
楽譜は読めるようになります。
しかし、ここで1つ疑問に思った方はいないでしょうか。
キーが変わったらどう対応すればいいの?
確かにそうです。
今回は全てのキーをCのキーでお話ししました。
音楽にはキー(調)というものがあり、
キーが変わると今回の説明だけでは、少し足りないです。
次回で詳しく説明します。
↓次回はこちら
↓過去回はこちら