拍子というものがどういうものなのか、ある程度理解してくるとよく質問に上がる内容です。
ここでは4つの観点から違いを解説していきます。
- 8分の6は何拍子?
- アクセントの違い
- 楽譜上での扱い
- カウントの違い
「そもそも拍子って何?」
そんな方はこちらの記事をご覧ください!
CONTENTS
何故この2つが比較されるのか?
4分の3拍子と8分の6拍子。「違いがわからない。」とよく質問にあがりますが、何故この2つの拍子がよく比較され、悩みの種となるのでしょうか。
あなたの疑問は以下に当てはまらないですか?
- どちらの拍子も8分音符にすると、音符の数は同じなのに拍子が違う。
- 8分の6は約分すると4分の3。何が違うの?
確かに、8分音符2つ分は4分音符1つ分ですので、4分の3拍子を8分音符で表すと8分の6拍子となり、同じことのように感じます。音楽に詳しくなくても、8分の6を約分すれば4分の3。疑問が起こるのは当然でしょう。
ですが、惑わされないでください。数学的な考え方は捨てましょう。音楽の拍子は、数学や日常で使う分数ではありません。
8分の6拍子って何拍子?
①単純拍子と複合拍子
拍子には、様々な拍子の基準になる”単純拍子”と、同じ種類の単純拍子をいくつか組み合わせた”複合拍子”があります。
- 単純拍子とは、2拍子や3拍子、4拍子のような基本の拍子。
- 複合拍子は、同じ種類の単純拍子をいくつか組み合わせた拍子
つまり2拍子+2拍子や3拍子+3拍子、4拍子+4拍子のように2拍子や3拍子、4拍子をいくつか組み合わせた拍子が複合拍子です。
複合拍子には6拍子、9拍子、12拍子があります。
単純拍子を1拍として考える。
複合拍子を考える時に注意するポイントは、単純拍子を1拍として考えることです。3拍子+3拍子は2拍子ですし、3拍子+3拍子+3拍子は3拍子です。
これは8分の9拍子です。音符同士を繋いでいる横棒に注目してください。
8分音符3つで1つのまとまりとなっていますね。8分の9拍子は”8分の3拍子”が3つで出来ていることが分かります。この8分の3拍子を1拍として考えます。この場合だと、1小節の中に3つありますね。
8分の9拍子は、3拍子+3拍子+3拍子=3拍子となります。
- 複合拍子を考える時は、単純拍子を1拍として考える。
②8分の6拍子は2拍子である。
一般的に楽譜上では、8分の6拍子はこんな書き方で表されます。注目するのは音符同士を繋いでいる横棒でしたよね。8分音符3つで1つにまとめられていますね。この3つの8分音符を1拍と考え、全体を2拍子として捉えます。
- 8分の6拍子は、2拍子系のリズムである。
アクセントの違い
「イチ・ニ・サン」
「強・弱・弱」
拍子の最初にアクセントがあります。
「イチ・ニ・サン・シ・ゴ・ロク」
「強・弱・弱・中・弱・弱」
1拍目と4拍目にアクセントがあり、1小節に2回アクセントがあります。4拍目のアクセントは1拍目のアクセントより弱くなります。
楽譜上での扱い
4分の3拍子を8分音符で表現してみました。8分の6拍子と比較してみてください。音符の上の横棒の付き方が違いますね。拍の考え方が楽譜に表れています。
- 8分の6拍子は2拍子。
- 4分の3拍子は3拍子。
そもそもカウントが違う
カウントとは拍子の数え方です。
- 4分の3拍子では4分音符を1拍と数え、「1と2と3と」と数えます。
- 8分の6拍子では8分音符を1拍と数え、「123、123」と数えます。
これも同じで拍の考え方がカウントに現れています。
4分の3拍子は3拍子。
8分の6拍子は2拍子。
結局4分の3と8分の6って?
説明は以上になりますが、いかがでしょうか。なかなか難しいですよね。
今回の説明をまとめました。
- 4分の3は3拍子系、8分の6は2拍子系。
- アクセントの位置が違う。
- 楽譜上での扱いが異なる。
- 拍子の数え方が異なる。
実際に聴いてみよう
4分の3拍子の曲
・「ぞうさん」/ 童謡
・「海」/ 童謡
・「Happy Birthday To You」/ アメリカ民謡
・「Amazing Grace」/ アメリカ民謡
・「Piano Man」/ Billy Joel
・「部屋とYシャツと私」/ 平松 愛理
・「メリクリ」/ BoA
8分の6拍子の曲
・「モルダウ」/ スメタナ
・「思い出のアルバム」/ 童謡・唱歌
・「仰げば尊し」/ 唱歌
・「This Love」/ アンジェラ・アキ
こんなところですね。いかがでしたでしょうか。考えながら聴くと、聴こえ方も変わってきますよ。
ハッピバースデーが6/8に聞こえなくもないし 仰げば尊しが3/4に聞こえなくもない
分からない
あ 様
コメント頂き、ありがとうございます。
難しいですよね。
大きな違いはアクセントです。
後日音源追加しますね。