音楽に関わるにあたって、リズムの理解は、非常に重要です。リズムを分解すると、リズムを形作っているものに、拍子や拍と呼ばれるものがあります。
今回は音楽の基礎、拍と拍子について説明していきます。
CONTENTS
リズムの構成要素
リズムというものは、音が集まるほどに複雑になっていきますが、基本は簡単で単純なリズムからなっています。
- リズムの最小単位:拍
- リズムの基本単位:拍子
①リズムの最小単位 -拍-
音楽でいうリズムとは、規則的に一定の間隔で鳴る音の繰り返しのことです。身近なものでは、時計の秒針や心臓の鼓動なんかが当てはまりますね。規則的に同じリズムで動いています。
時計だと1秒、心臓だと鼓動1回。この1つ1つが拍です。
拍とはリズムの最小単位といえます。
②リズムの基本単位 -拍子-
拍は1つだけではリズムになれません。
複数集まって初めてリズムになれます。
拍が一定数集まってできたもの、それが拍子です。
拍が2つ集まれば2拍子。
拍が3つ集まれば3拍子。
拍が4つ集まれば4拍子。
どんな曲でもこれが基本となり、繰り返され、展開していきます。
拍子とはリズムの基本単位といえます。
拍子の種類
- 拍とは、リズムの1つ1つ
- 拍子とは、拍が複数集まったもの
先程少し出てきましたが、2拍子や3拍子と呼ばれるものです。拍子には、5拍子や6拍子、7拍子なんてものも存在しますが、かなり複雑になりますし、ポピュラー音楽ではあまり使われません。
ここではよく使われていて、一般的なものだけを取り上げます。
2拍子
拍が2つ集まったものです。
行進曲(マーチ)のリズムは2拍子です。
カントリー系の曲やサンバにもこの拍子が多いですね。
3拍子
日本人は苦手なリズム。
そう言われることが多いリズムです。
ワルツがこの拍子に当てはまります。
4拍子
ポップスやロック、ブルース、ファンク。
世の中のポピュラーミュージックのほとんどがこれに当てはまります。
アクセントが拍子を決める
ここまで紹介した様々な拍子ですが、この拍子というもの、2拍子であろうと3拍子であろうと、同じテンポなら音の鳴るタイミングは全て同じなんです。
同じタイミングで鳴る音は、アクセントの場所(音が強く感じる場所)を決めてやることによって、何拍子になるかが決まります。
拍子にはアクセントがあり、そのアクセントを感じて初めて「これは2拍子だ。」「これは3拍子だ。」と感じることが出来るのです。
リズムを理解する上では、アクセントの理解が必要です。アクセントとは、リズムの中で音を強く感じる場所を指します。
この強く感じる場所を「強拍」といい、
それ以外の場所を「弱拍」といいます。
ただし強拍だからといって、必ずしも音が強く鳴ってる訳ではありません。あくまでも強く感じる場所です。
①強拍と拍子
さて、この強拍というものですが、基本的に拍子の始め(1拍目)にいます。
- 2拍子なら「イチ・ニ・イチ・ニ」の「イチ」が強拍
- 3拍子なら「イチ・ニ・サン・イチ・ニ・サン」の「イチ」が強拍
拍子は1つの強拍とその他の弱拍が組み合わさったものであり、強拍から次の強拍までの1サイクルが拍子を決定付けます。
②2拍子と4拍子
続いて4拍子と2拍子についてみていきます。この2つの拍子、パッと聴いただけでは、なかなか判断が難しいかと思います。
そもそも4拍子とは、2拍子が2つ組み合わさって出来ています。
違いは強拍の場所。
2拍子は「イチ・ニ・イチ・ニ」
の「イチ」が強拍であるのに対して
4拍子は「イチ・ニ・サン・シ」
の「イチ」が強拍となり、「サン」が中強拍と呼ばれるものになります。
1拍目に大きなアクセント、3拍目に小さなアクセントがあると考えて頂ければ大丈夫です。
拍子記号
これは拍子を表す記号で、拍子記号と呼ばれるものです。一般的に拍子は、楽譜上において分数で表します。
①拍子記号の読み方
先程の例をもとに見ていきましょう。
上記は4分の4拍子です。分母と分子はそれぞれ音符の種類とその数を表しています。
- 分母(下):1拍の基準を何音符とするかを決めています。
- 分子(上):基準とした音符が、1小節の中にいくつ入るかを決めています。
上記の例の場合だと、「1小節の中に4分音符が4つ入る」ことを表しています。言い換えれば、拍子記号の分数は拍子を表すのと同時に、1小節の大きさを決めているとも言えます。
1小節の中に4音符が4個入る。
言い換えれば、
4分音符4個分の大きさが1小節。
とも言えます。
②様々な拍子と拍子記号
4分の2拍子
4分の2拍子です。
「1小節に4分音符が2つ」入っているのが分かりますね。
4分の3拍子
先程説明した3拍子です。
1小節に4分音符が3つ入ります。
8分の6拍子
分母に8分音符が出てきました。
1小節に8分音符が6つ入る。
考え方は同じです。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
演奏するにも、作曲するにもこのリズムの基礎は非常に重要です。リズムの理解があなたの演奏、作曲スキルを補強してくれます。